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アメリカ会社創立基礎知識&よくある質問

どうしてアメリカでの株式会社設立なのか?
2003年2月、日本でも中小企業挑戦支援法による最低資本金規制の特例処置が施行され、今後の株式はアメリカ同様1円から設立可能で、株主が今まで3名必要だったのが1名から可能になりました。と言ってもまだまだわざわざアメリカで株式会社創立の魅力は沢山あるんです。最近でも日本に住んでいながらアメリカで株式会社設立し日本で運営を行っている会社が増えております。ではどうしてわざわざアメリカで株式会社設立を希望されるのかメリットとデメリットを簡単に比較してみましょう。
【アメリカでの株式会社設立のメリット】
  • 米国では最低資本金の制限がないため最低1ドルでも株式会社設立可能
  • たった一人での株式会社設立可能
  • 株式の発行などで資金調達に有利
  • 日本法人登記が可能なため日本国内での営業活動も行うことが可能
  • 個人の有限責任が保障されるため、個人の財産を守りながら会社運営が可能
  • 法人だと必要経費が認知されやすいため税制面で有利
  • 信用度やイメージの向上
  • アメリカで法人銀行口座開設可能なため、米国内の業者との取引や販売がし易くなる。アメリカの銀行によってはVISAやマスターカード等の法人銀行クレジットカードも発行してくれるため、クレジットカードで日本を始め世界で使用可能。
  • 国際的キャリアウーマンへの第一歩となる!日本以外の新市場の舞台に立てる。
  • 将来的なアメリカ移住への近道
【アメリカでの株式会社設立のデメリット】
  • 設立の翌年度より毎年、登記維持(更新)税、本社住所貸与費用、行政書類受渡費用、米国申告事務費用等が発生する。
  • 日本と米国の両方に売上が発生した場合、両者の国での決算と納税が必要。但し、二重課税はされない。
  • 日本で営業を希望の方は日本でも営業所の登記が必要で、これをしないと日本で金融機関を利用しにくい場合がある。日本で営業所設置の登記をする際、照合は全てカタカナ
アメリカ会社設立は永住権への近道です!
アメリカ会社創立メリットの一つに将来的なアメリカ移住があります。アメリカ大使館関連情報によると、アメリカ会社設立に基づき発行されるLビザは将来的に永住権への切り替えを考えている方には有利なビザです。Lビザ(雇用ベース移民ビザ申請)の申請条件には;1)申請者は申請前の3年間のうち最低1年間、アメリカ以外でフルタイムの勤務経験があること、2)申請者は米国外で重役・管理職または特殊技術・知識保持者としての勤務実績があること、3)申請者が米国外で勤務していた企業は、在米企業の関連会社であること、4)申請者はアメリカ企業においても重役・管理職または特殊技術・知識保持者として勤務すること、5)申請者の駐在期間中、スポンサー企業は米国とその他、最低一カ国で関連企業の事業運営を継続することがあげられLビザ取得から永住権申請が将来的に可能になります。
アメリカ株式会社登記と考慮しなければいけない点
近年アメリカ株式会社登記ブームで多くの日本人がアメリカで株式会社登記をされております。その中にはただアメリカで登記しただけで実際アメリカで無価値な幽霊会社となっている会社も目立ちます。ただ会社登記ということには何の意味もありません。ただ会社登記した会社はシェル会社(貝会社)と呼ばれ政府に違法事業、マネーランドリングということで一番先に疑われる可能性もあります。米国会社登記が幾ら簡単だといっても、それだけでは実際は自分を政府調査の的にさらしているようなものなんです。アメリカでの会社登記を済ませたら今度は会社組織会議記録の作成、州政府への年間報告、州ビジネスライセンス取得、連邦雇用主番号取得、初期取締役会の記録作成、初期株主 総会記録作成、銀行口座開設、レジスターエージェントとの年次総会、雇用&業界への申請、雇用届と雇用保険加入を最低でも果たさなければいけません。これらは法的に事業を開始する最低限の条件といっても過言ではないでしょう。業者によってはコスト削減のために毎回同じ申請書を法的書類をそのままコピーし再利用しているところもありますが、この場合万が一その株式会社が知らずに法律に従った書類を作成していなかった場合大変なことになってしまう可能性もあるのでご注意を。手続きの欠格によってせっかく立ち上げた会社も知らないうちに無効になってしまうという可能性もあります。会社創立初期のコストは安いが結局終わりは高くついてしまうパターンもあるます。やはりパッケージで販売されているような会社登記サポートサービスよりも優れた弁護士を採用し確実に、正確に会社登記をするのが無難です。
米国事業形態
  • Sole Proprietorship (個人経営):通常市から事業免許を取得すれば一人で開始可能。事業から得た利益の申告は個人所得税申告書を用いる。訴訟や負債の責任は所有者個人にある。
  • C Corporation (株式会社) 個別の法人として所有者から分離独立して存在する事業体。株主は有限責任である。利益は法人税申告書で申告、課税される。
  • S Corporation (株式会社) :通常の株式会社の場合、法人としての収益や株式の利益配当と、給与や配当金としての個人所得の2段階で課税されてしまうが、Sコーポレーションの場合、株主の個人所得として申告する。通常の株式会社のように、責任範囲は出資額の範囲内で有限となる。ただし、Sコーポレーションはアメリカ市民しか株主になることが出来ないうえ、株主数も75人までに制限されており、法人の株主を持つことはできない。
  • General Partnership (パートナーシップ):2人もしくはそれ以上のパートナーによる共同経営。訴訟や負債責任はパートナー個人にまで及ぶ。パートナーシップの申告義務はあるが、所得課税はなく、パートナーの持分が個人所得税申告書で課税される。
  • Limited Partnership (リミテッドパートナーシップ):1人以上のパートナーが必要。パートナーシップと多少異なり、訴訟や負債義務等に制限がある。パートナーシップの申告義務はあるが、所得課税はなく、パートナーの持分が個人所得税申告書で課税される。
  • Limited Liability Company - LLC- (リミテッドライアビリティーカンパニー): 株式会社と同様、メンバーは有限責任であるが、パートナーシップ同様、会社には所得課税なし。株式会社やパートナーシップより損益配当等に関する自由がある。
コーポレーション(株式会社)
一般的に株式会社と呼ばれるもので、株主により所有される独立した法人形態。株主数には制限が無く、独立した法人組織における出資額の範囲内での有限責任であるため、通常は株主の個人資産にまで責任追及されることは無い。株式売却により資金調達が容易。有限会社のように会社の寿命は定められていないため無制限に存続可能。
コーポレーション登記手順
  1. 会社設立の申請書類提出:まず始めに同名を使用されていないか確認する。国務局に会社登記書類(Articles of Incorporation)を送る。種別株式会社登録法に基づいた書類を手数料と一緒に提出。場合によってはフランチャイズ税やその他の初期手数料を支払う可能性もある。
  2. 連邦雇用主番号申請
  3. 屋号の申請
  4. 営業許可証の申請
  5. 株券の発行
  6. 定款、会社規約、議事録の設定
  7. 銀行口座の開設
  8. 州雇用主番号の取得:従業員を雇ったときに必要となる。
  9. 労災、保険、給与支払いの設定
  10. その他:各種ライセンスの取得(例:アルコールライセンス、美容ライセンス、開業ライセンス)、トレードマーク取得、サービスマーク取得、法人クレジットカード申請等
株式会社登録には弁護士は必要か?
株式会社登録に弁護士を必要とするというような規制がないため自身でも会社登録関連の書類を作成することは可能。但し州によって規制が異なっていたり会社登録の条件を充分に把握するためにもまず弁護士に相談することを勧めます。
会社名の決め方(コーポレーション)
会社の名前は慎重に選びましょう。自分の事業にふさわしい名をつけることが重要です。法的問題にならないためにもその州に既に存在する会社名に類似する名を避けなるべく州政府の記録にはないようなユニーな名をつける。例えば、貴方の州にフラワー株式会社(コーポレーション)が既に存在している場合、フラワー株式会社(インコーポレーション)にすることは出来ません。又会社名の中に必ず“株式会社”を証明できることが要求されます。会社名の後にコーポレーション、インコーポレーション又は略語を使用します。
連邦雇用主番号
連邦雇用主番号は雇用主証明番号(EIN)とも呼び基本的には事業のためのソーシャルセキュリティー番号。この番号で米国税務局が各社と税を処理できるようになっている。
コーポレーション組織
コーポレーション組織は基本的に3つのグループによって構成されています;株主、取締(ディレクター)、役員(オフィサー)。株式会社は株主により所有されているが株主は直接運営には携わりません。その代わり取締役選挙権や会社取締りの決議権を持つ。取締役(ディレクター)は取締役会に参加し会社運営の責任を持つ。通常ディレクターは重要な決断、会社運営監視、日常運営を勤める役員の選出をする。役員(オフィサー)は日常の運営の責任を持ち取締役員会より決定される。株主は取締役や役員になることは可能で殆どの州で1人で株式会社を創立することが可能。
株式会社創立に何人の取締役が必要か?
殆どの州で取締役員は1人でも構成可能で勿論それ以上いてもかまいません。州によってはある特定数の株主が最小取締役員数を決定することを必要とされます。例えば株主が3人以上の場合取締役員も最低3人必要とされる。もし株主が3人以下の場合取締役員も同数必要です
リミテッドライアビリティーカンパニー(LCC)のメリット
パートナーシップと株式会社の利点を併せ持った形態で法人として責任範囲が有限で、税金申告は個人として申告できるので小企業に最適。その他のメリットとして;信用度アップ(有力なクライアント、従業員、又は事業パートナーからの信用獲得)、必要書類や条件が株式会社より少ない等もある。
リミテッドライアビリティーカンパニー(LLC)のデメリット
LLCは株式会社ではないので株式の取引ができない。従って将来上場を考えている会社にはふさわしくない。また会社寿命が最長30年という制限がついている。
米国の税法
  1. 連邦税と州税:米国には50州もあり、税法の体系は連邦税と州税の二つから成り立っています。連邦税には、所得税、法人税、社会保険税(年金)、老人保健税があります。
  2. 州税と地方税:州税と地方税には、州所得税、売上税、固定資産税、雇用保険税があります。(所得税、売上税がない州もある)。例えばネバダ州には州所得税がなく、オレゴン州では売上税がない。他に市税がかかる所もある。
  3. 事業地が日本のみで収益源泉地も日本なら、日米租税条約により日本の申告だけでOK。デラウェア州では年間登記登録維持税だけなので簡単。但し会社銀行口座の開設をし米国税務局から証明番号を受けている場合は会計申告も会計士に依頼しなければいけません。
州の選び方
米国会社創立の条件はそれぞれの州により異なりますが多くの州は模範事業会社法のような一律の規制を参考としているため共通性があるので設立した州内だけで事業活動が可能というわけではありません。その場合営業活動を行う設立州以外の州に州外法人を登録します。日本を含めた米国以外でも事業活動を主な目的として設立する場合は基本的に自分の希望する州で設立すれば大きな違いはありません。日本人の多くはデラウェア州、ネバダ州、ハワイ州を選択することが多い。
デラウェア州会社設立について
デラウェア州はアメリカ東海岸に位置する小さい州ですが38万件以上の法人が存在しフォーチューン500社のうちの半数、ニューヨーク証券取引上に上場している企業の45%がこの州で設立されています。その理由として有利な会社法と司法制度があるためです。一番のメリットとしてデラウェア州での会社設立の容易さにあります。例えば;1)州外での取締役開催可能、2)州外居住者の取締役就任可能、3)事務所設置不要、4)会社設立費用が安価、5)税制面優遇(州内法人所得税は8.7%だが州外の事業には課税されない・売上税なし・但し全ての事業に適用されるとは限らない)、6)裁判で企業が有利な立場をとる等が上げられます。